アイレーシックとは?
アイレーシックとは、正式名称を「イントラ・ウェーブフロントレーシック」といい、レーシック手術のひとつです。
アイレーシックは、これまでのレーシック手術のデメリットを克服した画期的なレーシック手術であり、あの堀江隆文さんや玉山鉄二さんなど、数多くの著名人やプロスポーツ選手もアイレーシックで視力を回復しています。
ここでは、アイレーシックの特徴、手術の費用やメリット・デメリット、アイレーシックを実施している病院などをご紹介します。
アイレーシックの特徴
レーシックとは、角膜の屈折率を調整して視力を回復する外科手術です。マイクロケラトームと呼ばれるカンナのような器具で角膜の表面を削り、ふた(=フラップ)を作ってから、角膜内部をレーザーで照射。不要な角膜を除去して、もとの位置に戻します。
アイレーシックも基本的な手術の流れは同じですが、異なる部分として、特定の医療機器の使用が不可欠となっている点が挙げられます。
アイレーシックは、米国の眼科用医療機器メーカー・AMO社によって商標登録されたレーシック手術であり、アイレーシックを実施するすべての眼科・クリニックは、レーシックに用いる医療機器からロゴマークまで、AMO社指定のものを使用する必要があります。
同じ医療機器・術式でレーシックを行うため、どの眼科やクリニックでアイレーシックを受けても一定水準の安全性や術後の視力回復効果を保証できる点が、アイレーシックの最大の魅力と言えるでしょう。
アイレーシックの指定機器は、ウェイブスキャン/アイデザイン、イントラレースFS60/iFSフェムトセカンドレーザー、ビジックス スター S4 IRの3つです。
ウェイブスキャン/アイデザイン
のウェイブスキャン/アイデザインは、角膜のゆがみを分析し、一人ひとりに合わせた照射プログラムを作成します。
アイレーシックで使用しているAMO社のウェイブスキャンは他社の機器に比べ精度が高く、検査精度は0.01D単位。比べて他社の機器は0.25D単位となっています。
アイデザインは、別名アドバンスドウェイブスキャンともいい、ウェイブスキャンの新機種です。アイデザインを使用しているアイレーシックは、「アイデザインアイレーシック(眼科によってはアイデザインレーシック)」という名称で呼ばれます。
眼科・クリニックによっては旧来のウェイブスキャンを使っているところもありますが、それにより手術の質が大きく下がることはありません。
イントラレースFS60/iFSフェムトセカンドレーザー
のイントラレースFS60/iFSフェムトセカンドレーザーは、目の角膜にフラップを作るための医療機器です。レーシック手術で使用するマイクロケラトームは金属の刃ですが、アイレーシックではコンピューター制御されたレーザーにより、個人の角膜のかたちに合わせて厚みにムラのないフラップ作ることができます。
イントラレースFS60は旧機種、iFSフェムトセカンドレーザーは最新機種になります。こちらも、眼科・クリニックによりイントラレースFS60を使っているところもありますが、それによって手術の質が大きく下がることはありません。
ビジックス スター S4 IR
ビジックス スター S4 IRは、ウェイブスキャンによって作成された照射プログラムを元に、エキシマレーザーを照射します。正確な角膜の測定結果を元にすることで、一人ひとりの眼に合わせてレーザーを照射することができます。
アイレーシックはレーシック手術に比べ、より高精度の医療機器を活用している点が大きなポイントと言えるでしょう。
アイレーシックのメリット・デメリット
アイレーシックには、最新の医療機器の使用することによるメリット、そしてデメリットがあります。
アイレーシックのメリット
コンピュータによる個人に合わせた正確な手術
角膜を削る際にフラップ作成・エキシマレーザーの照射を一人ひとりに合わせて設定しているため、不必要な角膜の除去などの心配はありません。レーザーの照射時間がレーシック手術と比べ半分ですむため、炎症やストレスの軽減にもつながります。
また、現在までにアイレーシックの手術により失明したなどの失敗例は報告されていません。
ハロやグレアを起こしにくい
これまで、ハロ(光の周りがぼやける現象)や、グレア(光が強くギラギラして見える現象)は、レーシック手術直後によく起こる症状として挙げられていました。
ハロやグレアは、角膜上にレーザーで削られた部分と削られていない部分が混在することにより、光が乱屈折して起こります。
一方、アイレーシックではレーザー照射前に角膜の凹凸なども計測して照射範囲を調整するため、通常のレーシック手術よりもハロ・グレア現象が起こりにくくなっています。
安全性の高さ
アイレーシックは、NASAの宇宙飛行士や米国国防省のパイロットが受けることができる唯一のレーシック手術です。
なぜレーシック手術の中でもアイレーシックのみが許可されているのか、それには2つの理由があります。
1つ目は、フラップがズレにいため。アイレーシックは通常のレーシック手術と違い、一人ひとりの角膜の形状に合わせて薄く均一な厚みのフラップを作成することから、手術後のフラップのズレが生じにくくなっています。飛行中に重力がかかっても、フラップの接着力が強いため、視力に影響が出にくいのです。
2つ目は、良好な夜間視力を得られるため。前述の通り、アイレーシックでは夜間の見え方に影響を及ぼすハロやグレアが起こりにくくなっています。ロケットや戦闘機の操縦等、夜間や暗所での訓練・実務も多い宇宙飛行士やパイロットの場合、夜間視力の低下は命の危険も伴います。そのため、ハロ・グレアを起こしにくいアイレーシックが採用されています。
アイレーシックのデメリット
実施している眼科・クリニックが少ない
アイレーシックは比較的新しいレーシック手術であり、実施する場合は最新技術を伴った高額な医療機器が必要です。そのため実施できる眼科・クリニックが少なくなっています。
費用が高い
機器が高額なため、必然的に手術の費用も高くなります。レーシック手術は平均して10万~20万円程度ですが、アイレーシックは30万円前後必要になります。
角膜が薄い人は手術を受けられない可能性がある
アイレーシックは、通常のレーシック手術よりも深く角膜を削るため、角膜が薄い人は手術を受けられない可能性があります。まずは、各眼科・クリニックで行われている適応検査を受けてみましょう。
アイレーシックを実施している病院と費用、保障制度
それでは、実際にアイレーシックを実施している眼科やクリニックをいくつか見てみましょう。
≪ アイレーシック実施眼科・クリニック ≫
手術費 |
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【プレミアムアイレーシック】
...40万円(税込) |
保証期間 |
【保証期間】
...いずれも手術翌日、1週間後、1年後 |
機械の種類 |
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手術費 |
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【アイレーシック再手術無料プラン】
※別途、術前検査費用21,600円(税込)必要 |
保証期間 |
【保証期間】...3年間 【定期検診】 ...手術翌日、1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後、1年後 |
機械の種類 |
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手術費 |
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【アイデザインアイレーシック】
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保証期間 |
【保証期間】...3年間 【定期検診】 ...手術翌日、1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後、6ヶ月後、1年後 |
機械の種類 |
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まとめ
アイレーシックと他のレーシック手術の違いや、特徴、費用などお分かりいただけたでしょうか?
アイレーシックは、手術の費用は多少高額ですが、安全性が高く、手術後の見え方の質についても実績が認められている点が大きな魅力です。
まずは適応検査を受けて自分の角膜がどういった状態かを確認し、アイレーシックを受けられるか相談してみましょう。