レーシック以外にも視力矯正の方法はある?

レーシック以外にも視力矯正の方法はあるの?

子供の視力低下

視力を矯正する外科手術として知名度の高いレーシック。国内でも多くのクリニックが実施しているため、裸眼で生活したいと考えている方であれば一度は検討したことがあるのではないでしょうか。

しかし、眼鏡やコンタクトレンズによる視力矯正とは異なり、レーシックのような外科手術では、一度、手術を受けると角膜をもとの状態に戻すことができません。合併症など手術特有のリスクもあるため、なかなか一歩を踏み出せない……という方も多いでしょう。

そこで本特集では、「レーシック以外の視力矯正」にスポットを当てて、手術をしないでも視力を矯正することができる方法や、レーシック以外の視力矯正手術について解説します。また、レーシックのリスクや安全性についても考えていきます。

レーシック以外の視力矯正の方法を探している方、レーシックのリスクを知りたい方にとって、本特集が、視力矯正とレーシックに関するの理解を深めるお役に立てば幸いです。

レーシック以外の視力矯正 その1:手術をしない方法

視力を矯正するにあたって、手術をすることそのものに抵抗を感じる方は少なくありません。
手術によらない視力矯正としては、眼鏡やコンタクトレンズがもっとも一般的。
しかし近年、手術をせずに裸眼生活を送る方法として、「眼鏡」「コンタクトレンズ」に次ぐ第三の視力矯正方法「オルソケラトロジー」が注目を集めるようになってきました

オルソケラトロジー

オルソケラトロジーとは、夜間に装着する特殊なコンタクトレンズを使い、寝ている間に角膜のかたち(=光の屈折率)を変化させて視力を矯正する方法です。
角膜の形状がレンズの形に沿って安定してくると、日中は裸眼で過ごせるようになります。
コンタクトレンズの利用を中止すると、角膜は徐々にもとのかたちに戻り、視力も矯正前のものに戻るため、手術に抵抗がある場合、有力な選択肢となるでしょう。

最近では、とくに学齢期の子どもの近視の進行を抑える治療方法として、オルソケラトロジーへの期待が高まっています。子どもの場合、角膜がまだ柔らかく、オルソケラトロジーの効果が安定しやすいため、数日に1回の装用ですむケースも。
ほかにも、角膜の厚み不足などでレーシックが受けられない場合の視力矯正の選択肢としてもおすすめです。

オルソケラトロジーに使われるコンタクトレンズはハードタイプで、使用年数は2年ほど。治療中は3ヶ月ごとに眼科の定期検診を受け、約2年ごとにレンズを交換する必要があります。また、通常のハードコンタクトと同じく、毎日レンズを洗浄する必要があるため、コンタクトレンズの取り扱いに慣れている方や、レンズを管理するゆとりがある方に向いています。

神戸神奈川アイクリニック

神戸神奈川アイクリニック・画像

レーシックやオルソケラトロジーなど視力矯正を専門に手がける大手クリニック。オルソケラトロジーでは厚生労働省とFDA(アメリカ食品医薬品局)に承認されたオルソケラトロジー用レンズを利用している。オルソケラトロジーの料金には、3ヶ月間のレンズ保証期間と定期検診費用が含まれる(定期検診は4ヶ月目から1回1,000円)。治療開始前にはオルソケラトロジーの適応検査とレンズのフィッティングを実施。
なお、適応状況を自分でもチェックしてみたい人のために「トライアルレンズ(レンタル)」も提供している。検診代・交換レンズ代とも良心的な価格帯のため、長期でオルソケラトロジーを利用する場合はランニングコストを抑えやすい、おすすめクリニックの1つ。

オルソケラトロジー費用
  • オルソケラトロジーレンズ代 …… 両眼18万円(税込)
  • 装用テスト代 …… 5,000円(税込)
  • 4ヶ月目以降の定期健診 …… 1回1,000円
  • 交換時レンズ代 …… 1枚3.5万円(税込)

神戸神奈川アイクリニック公式サイトへ

レーシック以外の視力矯正 その2:手術による方法

視力矯正の方法として、レーシック以外の手術を利用する選択肢もあります。
角膜を削るレーシックとは異なり、目の形状を大きく変えない(万一のときは目の状態を戻すこともできる)手術としては、眼内レンズを使用したフェイキックIOLが知られています。

フェイキックIOL(ICL)

フェイキックIOLとは、角膜や水晶体の中に眼内レンズを埋め込む視力矯正手術の総称です。使用する眼内レンズの種類や、術式(手術の方法)によって「前房型」と「後房型」に分かれており、現在は、合併症リスクが低く、厚生労働省や米FDAによって認可を受けている「後房型(ICL)」が、より広く行われています。

後房型フェイキックIOL(ICL)の手術では、角膜を3mmほど切開し、そこに眼内レンズを折りたたんで挿入します。手術時間は約30分程度で、手術後は日帰りが可能。
レーシックとは異なり、角膜を削らないで視力を矯正できる点が、フェイキックIOLの最大のメリットです。切開部分もレーシックと比較して小さくすむため、目への負担が少なく、手術後にドライアイなどの合併症が起こるリスクも減らすことができます。また、眼内レンズを取り出せば、目を元の状態に戻すことも可能です
なお、手術に使用する眼内レンズは、手術確定後に注文し、届くまでに1~3ヶ月程度かかるため、実施日をクリニックとよく相談して決めると良いでしょう。

新宿近視クリニック

新宿近視クリニック・画像

視力矯正を専門に手がけるクリニック。フェイキックIOLは「ICL(眼内永久コンタクトレンズ)」の名称で実施しており、国内トップクラスのICL手術実績を誇る。眼内レンズメーカーよりICLの執刀を許可された「ICL認定医」が、術前診察・手術・術後検診までを担当する。 手術後の再手術は3年間まで保証。近視の進行などによりレンズ交換が必要となった場合やレンズの位置調整・抜去などにかかる手術費用が、眼内レンズ代も含め無料となる。術後の検診や術前・術後の目薬代も1年間無料。手術費用の分割払いにも対応しており、月々6,500円から受けることができる。ICLを検討する際の有力な候補の1つとなるクリニックだろう。

フェイキックIOL(ICL)費用
  • 屈折値 -5D未満 …… 両眼598,000円(税込)
  • 屈折値 -5D~-9D未満 …… 両眼638,000円(税込)
  • 屈折値 -9D以上 …… 両眼678,000円(税込)
※乱視用は、両眼+108,000円(税込)
術後検診
手術翌日、翌々日、1週間後、2週間後、1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後、 6ヶ月後、1年後
保証制度
  • 再手術保証……3年間
  • 手術後の検診代……1年間無料
  • 手術前後の目薬代……1年間無料

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あわせて読みたい ICL(フェイキックIOL)とは?

レーシックは危険か?レーシック手術のリスクを考える

子供の視力低下

2013年(平成25年)12月、消費者庁はレーシックによる危害報告を発表し、十分なリスク説明を受けた上で手術を受けるよう呼びかけました
消費者庁所管の「事故情報データバンク」に寄せられた情報では、視力の過矯正による遠視とそれに伴う頭痛や吐き気、乱視、まぶしさ、ドライアイ、目の痛みなどが、レーシック手術後の不具合として報告されています。

このような被害報告の多くは、レーシックを行う医療機関側から患者に対して、レーシックのメリットとデメリットの十分な説明がなかったことや、眼科専門医以外の医師が執刀を行ったことなどが原因と見られています。

レーシックそのものは、日本の厚生労働省やアメリカのFDA(厚生労働省に相当)にも認可された安全性の高い手術であり、現在では手術後の長期にわたる視力データも出揃ってきています。
しかし、手術である以上、やはり一定のリスクは伴うものであり、また、角膜の形状や近視の強度によって、レーシックに向かない方がいることも事実です。
消費者庁では、注意勧告と同時に、レーシックを受ける際に消費者が参考にしたいレーシックの知識や、信頼できる医療機関かどうかを見極めるための情報も提供しています。

レーシックを受けることをお考えの皆様へ ―そのレーシックは本当に安全でしょうか?―(公益社団法人日本眼科医会)

10のチェックリスト(大学病院と眼科専門医による安心LASIKネットワーク)

眼科専門医会の見解や世界各国のレーシック関連データによれば、レーシックそのものは、必ずしも危険な手術ではありません。患者側が、デメリット部分も含めたうえで手術の内容に納得し、医療機関側が、確かな技術を持つ医師によって手術を実施すれば、視力矯正によるQOL(生活の質)向上を助ける有力な選択肢と言えます。

レーシックと、それ以外の視力矯正方法で迷っている場合は、まず両者のメリット・デメリットを比較したうえで、信頼できる医療機関に相談してみると良いでしょう。

まとめ

子供の視力低下

レーシックが日本に導入されたのは、2000年、レーシックに利用される医療機器として、エキシマレーザーが厚生労働省の認可を受けたことが始まりと言われています。
それから20年弱のあいだに、オルソケラトロジーやフェイキックIOLといった様々な治療法が登場し、視力矯正の方法は多様化してきました。

レーシックそのものも、術式や使用するレーザー機器によって多くの種類に分かれているため、視力矯正の際、どのような選択肢があるのかわかりにくいと感じている方も多いでしょう。
視力矯正を専門に手がける眼科では、多くの場合、レーシックとそれ以外の視力矯正を取り扱っており、両者を比較しながら自分に合った方法を探すことができます。
また、眼科に相談することで、視能訓練士や眼科専門医などの専門家が在籍しているか、リスク説明などのインフォームド・コンセントはしっかりしているか等を、直接調べることもできるでしょう。

視力矯正は、いずれも「眼」という非常に重要かつデリケートな器官を取り扱う治療です。
レーシックか、レーシック以外かに関わらず、ご自身の視力矯正を検討する際は、それぞれの方法についてメリット・デメリットをしっかりと説明してもらえる信頼性の高いクリニックを見つけ、望み通りの効果を得られるようにしましょう。

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