眼精疲労の症状と対策
デスクワーク中心の仕事をされている方にとって、目のかすみや疲れ、充血などの症状が慢性的に現れる眼精疲労は大敵です。最近は仕事外でもスマートフォンの長時間使用が当たり前になっており、眼精疲労の症状に悩まされている人は、年々増加していると言われています。
いわば現代病ともいえる眼精疲労ですが、きちんとしたケアを行い、しっかりと対策を取っていれば、症状改善及び緩和は決して難しくありません。
そこで今回は、眼精疲労に注目し、主な症状や原因及び、簡単にできる眼精疲労対策をご紹介します。 本特集を参考に、眼精疲労から正しく目を守りましょう。
眼精疲労と疲れ目
目の酷使や日々のストレス等、様々な原因によって引き起こされる「疲れ目」。
疲れ目は、症状の重さや、回復のスピードによって、「疲れ目(眼疲労)」と「眼精疲労」の2種類に分けることができます。
まずはじめに、「疲れ目(眼疲労)」と「眼精疲労」の違いをチェックしましょう。
疲れ目(眼疲労)
一時的な目の疲れ。目の痛みやかすみ、乾燥等、目だけに症状が出る。
睡眠や休息を取り、目をしっかり休ませることで症状の改善が可能。
眼精疲労
慢性的な目の疲れ。目の痛みやかすみ、乾燥等、疲れ目の症状に加え、頭痛や肩こり、吐き気等、目以外の部分にも症状が出る。
また、疲れ目と異なり、一時的に目を休ませても、症状が改善しない。
一般的に、疲れ目(眼疲労)の症状が出ているにも関わらず、しっかりと休息を取らなかったり、目を酷使する状況が常態化すると、疲れ目が重症化し、眼精疲労へ進行すると考えられています。
目の痛みやかすみ等、疲れ目の症状を感じたら、眼精疲労へと進行してしまう前に、早い段階から、きちんとしたケアを心がけましょう。
眼精疲労の主な症状と原因
次に、眼精疲労の主な症状と原因を見ていきましょう。
眼精疲労の主な症状
眼精疲労は、目だけでなく、目以外の場所にも様々な症状を引き起こします。
- 目の症状
- 目の痛み、目のかすみ、充血、視力低下、異物感 など
- 目以外の症状(全身症状)
- 頭痛、肩こり、吐き気、めまい、不眠、食欲不振、便秘、抜け毛 など
さらに悪化すると、眼精疲労によるストレスから、イライラや不安感、抑うつ、自律神経の乱れ等の症状が出ることも。眼精疲労の症状を感じた場合は、早い段階でしっかりとしたケアを行い、重症化させないことが大切です。
眼精疲労の主な原因
目の酷使
同じ姿勢でパソコンのディスプレイを見続けることは、長時間、目がピント調整をし続けることになるため、目への負担が大きく、目が疲れやすくなる原因の一つです。
ドライアイ
目を酷使することで、まばたきの数が減り、目の表面が乾燥するドライアイ。進行すると、目の乾燥だけでなく、目の痛みや異物感を感じやすくなり、眼精疲労の原因になるため注意が必要です。
Chech! ドライアイの原因と対策
寝不足
目を休ませる時間が十分に取れないと、疲れ目を改善することができず、眼精疲労への進行を早める原因に。目を使い過ぎたと感じる日は、無理せず、しっかりと睡眠を取り、目を休めましょう。
度が合っていないメガネ・コンタクトレンズの使用
使用しているメガネ・コンタクトレンズの度数が目に合っていない場合、ピント調節のために、目に余計な負担がかかり、そのストレスが眼精疲労の原因になります。
定期的に眼科等で検査を受け、自分の目に合ったメガネ・コンタクトを使用しましょう。
簡単にできる眼精疲労対策
ここでは、眼精疲労の症状改善に効果がある5つの眼精疲労対策方法をご紹介します。
どれも簡単にできるものですので、ぜひ試してみてください。
1. 適度に目を休ませる
長時間パソコンで作業をする等の場合でも、1時間に1回は休憩をはさみ、目を適度に休ませましょう。目の緊張や負担を軽減し、眼精疲労の原因となるドライアイを防ぐことができます。
2. 目の周りの筋肉をほぐす
ツボを押したり、目のストレッチを行い、目の周りの筋肉をほぐすことで、血行が良くなり、眼精疲労の症状が改善しやすくなります。
ツボ押し
ツボを指の腹でゆっくりと押さえたり離したりを繰り返し、刺激を与えましょう。
- 眼精疲労に効く顔のツボ
- 太陽(たいよう) …こめかみの中央で、眉尻と目尻から線を引いた時に交わる、少し窪んでいる部分。目の充血やかすみに効果がある。
- 四白(しはく) …瞳の中心から2cm程下の部分。頭痛や視力回復に効果大。
- 清明(せいめい) …目頭の部分にあるツボ。頭痛の軽減に効果がある。
眼精疲労に効く目のストレッチ
- ストレッチの方法
- 「まぶたを固く閉じ、その後、大きく開く」を数回繰り返す
- 眼球を上下左右に動かす
- 眼球を時計回りに1回、反時計回りに1回、ゆっくりと円を描くように回す
3. 目の周りを温める
目の周りを温めることで、血行を良くし、眼精疲労による頭痛や肩こりを和らげることができます。
また、涙腺の血流を改善し、涙の分泌を促すため、眼精疲労の原因となるドライアイの解消にも効果大。
使い捨てタイプのホットアイマスク。約40℃の蒸気が10分間続き、簡単に目の周りを温めることができる。
4. サプリメントで栄養補給する
ルテインやアスタキサンチン等、目に必要な栄養をサプリメントで補給することで、眼精疲労の回復を早めることができます。
≪ 眼精疲労におすすめのサプリメント ≫
5. ブルーライトをカットする
パソコンのディスプレイから発せられるブルーライトは、ピント調節を行う目の筋肉を凝り固まらせ、疲れ目や頭痛を引き起こす原因と考えられています。
特に、デスクワーク等で、長時間パソコンのディスプレイを見続けることが多い人は、ブルーライトをカットするメガネを着用し、ブルーライトによるダメージから目を守るのも一つの方法。
眼精疲労は身体が発している異常信号であり、決してあなどってはいけません。眼精疲労が進行し、症状が悪化すると、不安やイライラ、自律神経の乱れ等を引き起こし、日常生活に支障をきたす可能性も。
目の疲れがなかなか取れない人や、目を酷使する環境で働いている人は、日頃からしっかりとケアを行い、眼精疲労の対策を取るよう心がけましょう。